岐阜の夏がお庭の花苗に厳しい理由
岐阜県は「日本一暑い地域」の一つとして知られています。特に多治見市・可児市・各務原市などは、夏になると最高気温が38〜40℃に達することも珍しくありません。
さらに岐阜の夏の特徴として、気温が高いだけでなく湿度も非常に高い点があります。「蒸し暑さ」が花苗にとって大きなダメージになるのです。
① 高温による根のダメージ…地温が40℃を超えると、根が機能しなくなります
② 乾燥と水切れ…真夏は朝水やりをしても夕方には土がカラカラになります
③ 直射日光による葉焼け…西日が強く当たる場所では特に注意が必要です
だからこそ、「暑さに強い品種を最初から選ぶ」ことが、夏のお庭を美しく保つ一番の近道です。では、プロが選んだ5つをご紹介しましょう。
第1位:ニチニチソウ(ビンカ)
ニチニチソウ(ビンカ)
ニチニチソウは、夏花壇の定番中の定番です。名前の通り、毎日毎日たくさんの花を咲かせ続けてくれます。花色もピンク・赤・白・紫など豊富で、花壇全体を明るく彩ってくれます。
岐阜の猛暑の中でも、しっかり日が当たる場所であれば元気いっぱいに育ちます。むしろ、暑ければ暑いほど元気というのがニチニチソウの特長。水やりは表面の土が乾いたらたっぷりあげれば十分です。
第2位:ポーチュラカ
ポーチュラカ
ポーチュラカはサボテンと同じ「多肉質の植物」に近い性質を持っており、葉や茎に水分を蓄えることができます。そのため水やりをちょっとサボっても枯れない、非常に扱いやすい花苗です。
地面を這うように広がるため、花壇の縁取りやグランドカバーとして使うのがおすすめ。黄色・オレンジ・ピンク・白など花色のバリエーションが豊富で、地面をカラフルに彩ります。
第3位:サルビア
サルビア(ブルーサルビア・レッドサルビア)
サルビアは、赤い穂のような花が目を引く夏の定番花苗です。特にブルーサルビア(ケルシー)は青紫色の小さな花が涼しげで、夏の庭に清涼感を加えてくれます。
サルビアは花が長期間咲き続けることが最大の魅力。梅雨明けから霜が降りるまで、ほぼ途切れることなく花を楽しめます。ただし、日当たりが確保できない場所では花付きが悪くなるため、できるだけ南向きの日当たりの良い場所に植えましょう。
第4位:ランタナ
ランタナ
ランタナは「七変化」という別名を持つほど、1株の中で花の色が変化するユニークな花苗です。黄→オレンジ→赤と徐々に色が変わっていく様子は、庭に眺める楽しさを加えてくれます。
暑さにも乾燥にも非常に強く、真夏でもどんどん花をつけてくれます。草丈が30〜60cmと少し大きめに育つため、花壇の中段〜後列に植えるとバランスよく見えます。
第5位:ペンタス
ペンタス
ペンタスは、星形の小さな花が集まって咲く可愛らしい花苗です。花色はピンク・赤・白・薄紫と豊富で、どれも色のりが鮮やかでお庭を明るく見せてくれます。
ランタナと同様、チョウを引き寄せる「バタフライガーデン」の植物としても人気です。草丈が20〜30cmとコンパクトなため、鉢植えや花壇の前列に植えるのに向いています。真夏の管理も水やりに気をつけるだけでOKです。
5選まとめ比較表
選んだ5つの花苗を分かりやすく比較表にまとめました。お庭の条件と照らし合わせてみてください。
| 順位 | 花苗名 | 耐暑性 | 耐乾燥性 | 難易度 | おすすめの場所 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1位 | ニチニチソウ | ⭐⭐⭐⭐⭐ | ⭐⭐⭐⭐ | かんたん | 花壇・鉢植え |
| 2位 | ポーチュラカ | ⭐⭐⭐⭐⭐ | ⭐⭐⭐⭐⭐ | かんたん | 花壇の縁・グランドカバー |
| 3位 | サルビア | ⭐⭐⭐⭐ | ⭐⭐⭐ | かんたん | 花壇・列植 |
| 4位 | ランタナ | ⭐⭐⭐⭐⭐ | ⭐⭐⭐⭐ | ふつう | 花壇の中段〜後列 |
| 5位 | ペンタス | ⭐⭐⭐⭐ | ⭐⭐⭐ | かんたん | 花壇の前列・鉢植え |
夏の花苗を長持ちさせる3つのコツ
どんなに暑さに強い花苗でも、正しい管理をすることでグッと花持ちが良くなります。造園のプロとして、特に大切な3つのポイントをお伝えします。
① 水やりは「朝早め」に行う
夏の水やりで最もやってはいけないのは、真昼の水やりです。気温が高い時間帯に水をやると、お湯になった水が根を傷めてしまいます。水やりは午前7時〜8時の涼しい時間帯に行いましょう。夕方の場合は、日が沈んでから(午後6時以降)がおすすめです。
② 花がら摘みを欠かさない
花が枯れて茶色くなってきたら、こまめに取り除きましょう。これを「花がら摘み」といいます。花がらをそのままにしておくと、種を作ろうとして株の体力を使いすぎてしまい、次の花が咲きにくくなります。枯れた花を摘むことで、次々と新しい花が咲いてきます。
③ 根元にマルチングをする
花苗の根元にバーク(木材チップ)や腐葉土を5〜7cm程度敷くことを「マルチング」といいます。これをするだけで、土の温度上昇を抑え、乾燥も防ぐことができます。夏のお庭管理において、最も効果的な方法の一つです。ホームセンターでバークチップが販売されているので、ぜひ試してみてください。
- 水やりは朝7〜8時、または夕方6時以降に行う
- 枯れた花は見つけたらすぐに摘み取る
- 根元にマルチング(バーク・腐葉土)を敷く
- 液体肥料を2週間に1回程度与える
- 西日が強い場所は寒冷紗(かんれいしゃ)で遮光する
まとめ
今回ご紹介した夏に強い花苗5選をおさらいします。
- ニチニチソウ:毎日咲き続ける花壇の定番。暑さと乾燥に強く初心者にも安心
- ポーチュラカ:水やり不精でも大丈夫。グランドカバーに最適
- サルビア:赤と青のコントラストが夏らしい。長期間咲き続ける
- ランタナ:色が変化する七変化の花。チョウも集まる
- ペンタス:コンパクトで寄せ植えに使いやすい
これらの花苗は、可児市・美濃加茂市・各務原市・多治見市などの岐阜県内の猛暑でも十分に育てることができます。ぜひ今年の夏、お庭を花いっぱいにしてみてください。
「どの花を植えたら良いか分からない」「花壇を作りたいけど相談したい」という方は、ぜひ緑酒園にご相談ください。現地を確認した上で、お庭の状況に合った花苗をプロの目線でご提案します。